アルコール依存症、交通事故被害者、ひきこもり経験者、性的マイノリティー……。ここに集まればきっと仲間が見つかる。あらゆる「セルフヘルプグループ(自助グループ)」の情報を一カ所に集約しようと、ネット上のプラットフォーム作りに挑む女性がいる。
大阪市内の広告会社に勤める下村真代さん(31)=兵庫県在住。今年4月に任意団体「wreath(リース)」を設立し、プラットフォームの制作を進めている。
家族会や患者会などとも表現される「セルフヘルプグループ」は、共通の悩みを持った当事者の集まり。下村さんによると、その団体数は全国で3800以上と推計されるが、それらを網羅的にまとめたサイトはないという。
セルフヘルプグループ情報の一元化が必要と感じていた下村さんは4月から、グループに参加したり、運営したりした経験がある約30人にインタビューを繰り返した。
「当事者同士がつながることで『ひとりじゃなかったんだ』と思える」と参加の意義を確認できた一方、「セルフヘルプグループは参加のハードルが高い。必要としたとしても探すことも難しい」との声もやはりあった。
運営側も「当事者にどう情報を届けたらいいかわからない」と、広報面での課題を抱えていた。当事者と運営側がつながれるようにと、プラットフォーム作りを改めて決心した。
活動のきっかけは、自身もかつてセルフヘルプグループを必要とし、助けられた経験があったことだ。
下村さんは「ヤングケアラー…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル